IIISアート作品紹介
すぴー…すぴー…すぴー…番外編


IIISの研究者に、安らぎと、新たなインスピレーションを与えているアート作品【すぴーすぴーすぴー】。作者である小野養豚んさんは、美大生のときにこのテーマを選択して以来、ずっとブタの作品ばかりを作り続けています。なぜ、そこまでブタにこだわるのでしょうか。本編に続き、インタビュー番外編。

小さい頃から見てきたブタの姿

    今回の作品と、過去に作ったブタの作品は何が違うんですか?

養豚ん:今回の作品は実は、公共空間に置くことを考えて、多くの人に受け入れてもらえるように可愛らしく作っているんです。

― 私からすると、とてもリアルなブタにみえましたが。

養豚ん:今回の作品では、養豚場にいる本物のブタではなく、多くの人がイメージするようなブタを表現しているので、丸みがある形を強調しています。色はピンク色に塗装し、デフォルメして愛らしく制作しました。これまでの作品は、命あるものを大量生産して大量消費していく現代社会に問題提起するために作っていたので、もっとリアルに豚を表現していたんです。

― IIISのファンシーな作品とは打って変わってとても重たいテーマですね。なぜ、そういうことを伝えたいと思うようになったんですか。

養豚ん:プライベートな経験によるところが大きいです。小さい頃から養豚場という環境で育ったため、目の前で豚がさばかれていくシーンを当たり前のように見てきました。そのころは何も違和感がなかったのですが、東京に出てきて故郷とある程度の距離をとり、環境が全然違う人たちと過ごすことで、異質であることに気づきました。

ブタの作品を通して、”生”を問い直していきたい

― その異質さとはどのようなものだったのでしょうか。

養豚ん:スーパーに行けば豚肉は当たり前のように売られていますが、その生産工程を知る消費者は少ないですよね。私たちは命あるものを食して生きているにも関わらず、生活の中でのありがたみを感じる場面が少ないように思えました。養豚場にいるブタをありのままに表現することで、”生”や”命あるものを食べること”に対する意識を喚起させられないかと、美大生だった時にこのテーマを選んで以来、ずっと同じテーマで作品を作り続けているのです。

― そういう思いがあるからこそ、一貫してブタの作品を作り続けられるんですね。でも、問いかけるには作品が1つあれば十分だと思うんですが、なぜ作り続けるんでしょう?

養豚ん:どのようにブタを表現すれば、を問い直したり、見つめ直すきっかけになるか、私の中でも実はまだ答えが見つかっていません。1つの作品を作ったからといって、伝えたいことが必ずしも最大限表現できているわけではないのです。もっとよい表現はないかと模索し続けることが、作家の永遠のテーマである気がします。だから私は作り続けます。まぁ、ごちゃごちゃ言っているけど、作るのが好きというのが最初にあります。好きじゃないとやり続けられないですから(笑)

投げかけたい問いがあって、よりよい表現を模索していく。芸術家の人生は終わりがないのですね。強いこだわりをもってテーマを突き詰めていく小野さんの姿勢が、「わたしたちはなぜ眠るのだろうか?」という問いを突き詰めているIIISの研究者たちの姿と重なりました。夢中になって活動している方々は、皆さん輝いていますね!

養豚んさんインタビュー記事本編はこちら
小野養豚んHP: http://onoyotonn.com/

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